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  ~懲りない傾向~

田所博士に聞いてみたい

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筑波山界隈の林道を走っていて判ることは、筑波山が東京側から見られるような独立峰ではなく、東方向と北方向に稜線の連なる山地であること。このうち北稜線には足尾山や加波山といった、地元で呼ばれる「筑波三山」の構成があり、これらが県北部にある八溝山地の南端に位置していることも、広域地図から読み取れます。

筑波三山からは、地域資源として花崗岩がとれるのは有名です。山体の構造が中生代の堆積岩に遡る変成岩や深成岩であることもよく知られています。花崗岩や斑レイ岩というやつで、斑レイ岩は侵食に強い性質を持っていますが、花崗岩は風化しやすく、花崗岩地帯には砂防地域の指定を受けているところが多いのです。

面白いのは、筑波山と加波山とでは、花崗岩同士ながら性質が異なり、筑波山側のものは斑状花崗閃緑岩という正長石の結晶を含んでいて、石材には不向きなのだそうです。しかし加波山側のものは緻密な組成を持つ稲田型花崗岩で、石材として価値が見出されています。

筑波山周辺では、砂岩や泥岩が変成したホルンフェルスや、泥岩が圧縮されて硬く緻密になった粘板岩が、骨材として採掘されています。これも花崗岩のように裂けやすく崩れやすい。だからなのでしょう、特に稜線西側の地質がもろく、県道でありながら難攻不落のアタックポイントがあったり、開通して10年足らずの林道でも崩落や損壊が相次いでいるのは。

しかし最近まであまり気にかけていなかった、既に舗装されて20年近くになる筑波山西側の林道までもが、路面に生じた亀裂、亀裂が広がってクレバス化した区間、さらに舗装の表層が剥離し砂利道に戻りつつある箇所、舗装下の地形がうねって路面に皺が発生しているところなどが目立っています。異常気象やゲリラ豪雨の影響なのか、山自体に変動が起きているのか、ちょっと心配です。調べてみたら、写真のような状態はまだいいほうで、薬王院あたりの舗装道路などは1、2年ほど前にざっくり割れてしまってガレガレになったり、道路自体が谷側に陥没してなくなってしまったりしていたそうで、かなりの被害が出ているようです。地震などではなくて、保水力の限界を、山が迎えているということか・・・

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