Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

フィガロの昨今 第三楽章

4 Comments »

日産フィガロは、初代マーチをベースとして作られた日産パイクカーの集大成、という話はいまさら書き出してどうする?なほど有名なものです。

が、あらためて、その初代マーチを見比べると、こんなに違うものだった。という点が驚きです。企画力とデザインのセンスと、多少は機能性(室内空間など)をスポイルしようとも、面白楽しい方向への割り切りを感じます。

これもおそらく広く知られていることと思いますが、フィガロのネーミングは、歌劇「フィガロの結婚」が基になっているようで、1786年にモーツァルトが作曲、初演したものはどなたでも序曲の旋律くらいはわかるあれです。が、この歌劇の原作は、劇作家ボーマルシェによる戯曲で、1778年に書かれたものです。貴族階級を批判する諷刺的な内容で、要は助平な領主の伯爵と理髪師のフィガロが、フィガロの婚約者をめぐってやり合いする(おいおい、丸めすぎだろ)

ボーマルシェの作品にモーツァルトがデザインを加える。という視点で見ると、日産フィガロにおいては初代マーチの基本デザインを手がけたジウジアロー氏がボーマルシェ、これをパイクカーに仕立てた古場田良郎さんがモーツァルトのポジションと考えても良いでしょう。いやもうそのあたりは、初代マーチの設計統括を担当した伊藤修令さんもいますので、ジウジアローから古場田さんという物言いは、無理やりなこじつけですが。

そういった背景とパイクカーの時代を振り返ると、やはりバブル景気に後押しされていたのだと感じます。これ1台のために・・・というよりこれ1台で日産をアピールするために映画まで作ってしまう熱量ですから、フィガロ自体のカタログも、自動車を売るための情報は最小限で、諸元と車体色くらいは基本にあるとしても、その他はほぼ「フィガロのある風景」だけを演出したグラフ誌です。

さもしい話ですが、いま、このカタログの取引価格ってなかなか凄い値段です。買えない額ではないけれど、まあ・・・買わねーな。と思っていたら

「あ、それなら持ってますよ」

という霙のひとことで、こいつ、本気だと知らされるのでした。

・・・いつの間にどこから手に入れたんだ?

4 Responses

お嬢さんの熱量が凄い・・・・

  • 以前、マイクラのことを書いているんですが、あれは霙にはフラれて、持ってきた義弟が乗っているんです。
    そのマイクラを持ってきたときに、マイクラとフィガロのカタログも探してくれていたらしく、どちらも我が家にありました。
    これがなかなかの備品で、売りに出したらタイヤ一本くらいになるんじゃないですかねえ。

  • 初代マーチ懐かしいわぁ。
    友達が駐車場代、月に3万ン千円払って所有した車がマーチでした。
    オリジナルのキーカバーが、にゃあにゃあアサシオでしたヨ(笑)

  • アサシオ!
    そんなマスコットキャラがいましたねえ。
    月額三万の駐車場代は仙台時代に払った。んで出勤先でもまた別途駐車料金・・・