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  ~懲りない傾向~

The Moon Is a Harsh Mistress

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2070年代なんてどれだけ未来の話なんだと思いながら、ハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」を読んでいた頃の年齢に、自分の娘達が到達してしまうのが月日の流れ。

すると今度は、僕の孫の時代の話かと、変なリアリティが出てきます。

この小説は、1960年代に、その時代から100年とちょっと先のことを描いた物語です。2076年の7月4日、月面都市の人類が地球という国家から独立を果たす日々のことが綴られています。

今で言うスーパーコンピュータが、月面における有機資源の欠乏を原因として、そこに存在している人類の生存が危ぶまれる、というよりずばり滅亡すると予測することから、月面の人々の中に革命派閥が生まれ、地球連邦との交渉を行うも要求を蹴飛ばされ、独立戦争を挑む。何をやったかというと、マスドライバーを使って、地球に向けて石ころをぶつけるわけです。石ころといっても、正確には巨大な岩塊。地上はひとたまりもありません。絵的なイメージとしては「機甲戦記ドラグナー」の冒頭でやっていた、あんな感じです。月市民は独立を勝ち取りながら、紆余曲折していくのが、大筋です。

ひるがえって同じくらいの年代、「プラネテス」の世界観では、月は相変わらず地球圏先進諸国の所有物で、独立戦争こそ起きてはいないものの、宇宙防衛戦線なるテロリストの標的にされてはいます。

どっちにしても、あと60年程度でそこまでなっちゃうのか? と思わされながらも、ニュースを見ると民間企業の宇宙開発が始まっていて、ただ大気圏を突破して遊覧飛行をするどころか、宇宙長期滞在のためのホテルだったり、小惑星をまるごと資源として確保してこようという計画だったり、もうぼちぼちリーチがかかっている世の中であることに気づかされます。

21世紀ってのが、だんだん実感を伴ってくるのね・・・

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