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  ~懲りない傾向~

帰っていく男

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先日、NHKのBSプレミアムにて愛知発地方局制作のドラマとして「真夜中のスーパーカー」という番組が放送されまして、静岡ならまだしも(でも静岡で作ったらホンダが出てくるんだろうけど)愛知だしなー、とりあえず録画だけして見終えたら消してしまってもいいかと基地で録ったものを仙台に持ってきて見てみたわけですよ。まあだいたい想像していた通りの物語で、職場を干されたデザイナーが憧れの「ナゴヤ2000GT」と邂逅し、自分の仕事の本質に目覚めていくという展開。

はい、あくまでもこの車は「ナゴヤ自動車による2000GT」なのです。エンジンを開発したのも「ハマヤ発動機」で、ボディーワークに参加した職人さんも「ニッシン自動車」の人です。あまつさえ2000GTときたら、唐沢寿明さんに擬人化してしゃべくりまくるのです。この怪しい「ナゴヤ自動車博物館」に深夜、デザイナーのお嬢さんとコソ泥の若者が閉じ込められて、館内に展示されている自動車たちの「魂」に翻弄されるのです。なんかもう、高斎正さんの「早春のライダー」に収録されている「スーパーカーの幽霊」じゃあるまいし。なお話。

だったのですが、冒頭でなにげに、1966年の谷田部トライアルにて2000GTを走らせた細谷四方洋さんが出ているなどの小粋な演出があるかと思えば、コソ泥の若者の祖父役とか、「ニッシン自動車の職人」役とかでこんな人たちが出てきちゃうのです。これ、どれくらいの人が仕掛けを理解できるんだ? 細谷さんは2000GTの開発チームに加わっていた史実としてのサービスで間違いありませんが、団時朗さんときくち英一さんの接点と言ったら「帰ってきたウルトラマン」の第1話と、「ウルトラマンメビウス」の第45話なのです。

それリーグが違いすぎるしと思っていたら、団さんは高度経済成長期にブラジルから日系の働き手としてやって来たたたき上げの鈑金職人という役で、年老いたことから余生を故郷で送りたいと日本を去ろうとしている男でした。その職人の技術を受け継いだ弟子や若者たちに惜しまれ別れを告げるシーンが出てくるのですが、その工場の社名がなんかもう確信犯。誰だこんな原作書いたのは! とエンドロールを見たら會川昇さん。あー・・・世代だわ(笑)というわけで、これ消せないではないですか。