Trend-Blue

  ~懲りない傾向~

稀有壮大なシリーズへの入り口

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三機のゲットマシンが組み合わせ合体するというゲッターロボの荒唐無稽さは、マンガとアニメーションならではのギミックでしたが、最近では一部差し換え等を加えながらそれができるようになっていますし、どこかに片づけて発掘不可能になってしまってますが、オリジナルのデザインをきちんと守り、それぞれ精密ドライバーでねじを緩めパーツ展開しさらに締め上げるというゲッターロボが、30年以上前にありました。

ネット注文の時代ではなく、どうせ売り切れだろうと電話したら買えてしまって5人を超える諭吉さんを放出したことがあります。それはさておき、この変形と合体がゲッターロボの真骨頂でありながら、原理についてはさっぱりわからず、結果的に「ゲッター線による量子分子レベルの生命進化と変貌」のような話に動いて行き、いまだにゲッターロボ自身が変貌し続けている稀有壮大極めたとんでもないスーパーロボットとなっています。

ここまですさまじいシリーズになるとは思いもしなかった1975年5月15日。ゲッターロボは初代が退役し、Gと呼ばれる新型にパワーアップを遂げます。ここが壮大なシリーズ化の幕開けですがこの段階ではまだその片鱗も見られず、あくまでも早乙女研究所の持つロボット開発技術が全面に出ていたと思われます。

Gとして最も優遇されたのは、ゲッター3の後継機となったゲッターポセイドンの意匠でしょう。2からライガー、1からドラゴンへのモデルチェンジ以上に、デザインの一新と2足歩行ロボへの変更が行われました。賛否が割れたかどうかは知りませんが、ゲッター3にはタンク形態という異形性があったため、それが失われたことは残念だと感じます。

 

ところで作品も番組もガラッと変わりますが、2025年5月15日というのは、「宇宙兄弟」の第一巻で描かれているドラマのスタート地点です(同作品は2008年に連載開始)。この日、南波日々人が月着陸ミッションのクルーに選抜され記者会見が行われ、その中継を見ながら彼を中傷した上司に頭突きを食らわせ会社をクビになったのが兄の六太。現実世界が彼らに追いつきました。こちらも壮大なスケールで物語が少し未来を走っています。

様々な視点で語り継がれる25周年のクウガ

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今年が放送25周年だということもあるのでしょうけれど、「仮面ライダークウガ」に関して時折、そんな視点で取り上げてくるんだと思わせる話題を目にします。MotoMeganeといえば日本自動車工業会が母体のバイクメディアですから、へー、自工会なんかが仮面ライダークウガに触れるんだー。と、ちょっと感心。トライアルライダーとして活躍する成田匠さんへの取材は、バイクメディアならではの切り口です。成田さんはクウガの撮影当時、バイクスタントでクウガを演じていました。

もうひとつのエピソードは、クウガに登場する警視庁開発の次世代白バイという設定のトライチェイサーに対して、国内のメーカーではなくスペインのガスガスが作っていたバンペーラを採用したのも成田さんで、これは当時から有名なお話でした。

記事はその部分については流してしまっていますが、トライチェイサーを走らせての撮影エピソードは、読んでみて当時の面白苦労さがよくわかります。トライアルの選手権と掛け持ちで撮影ですから、どちらのステージでもケガなどできなかったでしょうし、どちらも緊張感張りまくりだったんだろうなあ。

ほぼ戦わないロボット

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それは皆無というわけではなく、忘れていたものを思い出すと割と居たのですが、すべてを取り上げられないので二つに絞ります。そのひとつめは「ヨコハマ買い出し紀行」に登場した「アルファ」とその同系列のロボットたち。彼女世代のシリーズになるとナノマシンをも凌駕する人工素材がふんだんに使われ、見た目には人間とほとんど変わらないながらも、黄昏の時代と呼ばれるヒトの滅びゆく世界にあって気の遠くなる年月を暮らしていきます。

その話は尺の問題もあるので今回は書きませんが、同様に人類がさる事情から地球を放棄して100年は経過した世界で、オーナーから託されたホテル運営を続けるロボットたちの漫画が、「アポカリプスホテル」の名でアニメ化されていました。ここに活躍するホテリエロボットのヤチヨは、なんとなく「ヨコハマ~」のアルファをイメージさせるキャラクターです。こちらのバックボーンも終末のその後ものという辛辣さを含んでいますが、今のところ戦わないムードです。

 

ぼくのなまえはヤ・・・←違

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「未ル わたしのみらい」というアニメーションは、あのヤンマーが企画制作するロボットもので、どうやら制作陣も物語もオムニバス方式で展開しているようです。未来から送り込まれたと思われるロボットが、それぞれ異なる舞台と時代で人に寄り添い窮地から救うため、武器は持っていないけれど戦う(戦うというニュアンスはちょっと表現として微妙かもしれない)お話。だから左の宇宙デブリ回収屋の娘もその一回限りしか出てこないし、絵柄も次の話では全く変わってしまうのです。

一貫しているのはМIRUというロボットだけ。なのですが、土台をそれだけ作りこんでいるのにつまんない造形のやつが出てきて、それこそなんでもやってのける。ヤン坊マー坊天気予報が始まった少し後の時代には、高性能のはずなのにあまり役に立たないロボットが、別に戦う必要もなくホームドラマに溶け込んでいたんです(ヤンマーとは無関係ですから引き合いに出すのもあれですが)。現実のトラクターなんかが妙にかっこよくなっているのに、こんなロボット全然良いとは思えないのよ。

「未ル」は根本的にロボットが出てくる世界観が昔のそれとは異なるので、現代のセンスが最先端を目指すのは当然のことです。だから物語の展開にも今風の社会問題や環境との対峙が描かれるのもありです。ひたすらロボットのデザインが未来志向のようでチープなんじゃないかと言いたいだけです。だいたいがこんなロボットにいきなり出てこられたらビビります。番組違うけど、見る者の心理的影響も考慮しなくてはいけないのでは。

60年代にホームドラマでロボットを仮想体験しているから、それはもはや老害の記憶だろうと言われるかもしれませんが、ボロット(左)やロボコン(上)をデザインした人々は、未来社会でロボットが人に寄り添う風景を考え、コミカル要素でアプローチしていると思うのです。武器を持たないとアピールしても、МIRUも結局は(人を守るために)戦っちゃうではないか。そろそろ戦わないロボットに舵を切ってほしい。

 

セルフパロディーな風景

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3年ほど前、本栖湖から南部町へと国道を下っていた時の話を書いていて、「ゆるキャン△といえば、各務原なでしこが南部町から本栖湖まで自転車で来ていたけど、その距離とこの標高差、化け物だね」とその感想を述べています。

そしたら原作者自ら別の「mono」という漫画でセルフ突っ込みしているのね。なでしこの脚力については、「ゆるキャン△」内で所以を描いていますが、そんなもんじゃすまないのが甲州いろは坂なんですが。

「mono」、「ゆるキャン△」ともに地域は違えども同じ山梨県を舞台とするため、作者にとってはセルフパロディーを繰り出せるうえ、読者やファンにはそれが楽しい場面にもなると思われます。

この漫画はまだ読んだことがありませんが、アニメ版の方で知りえた風景でした。「地獄の弾丸聖地巡礼スタンプラリー」とは、「mono」世界で「ゆるキャン△」(まったりキャンプ)がアニメ化されるといった展開に基づいています。

アニメ版では第三話でこの話が出てくるのですが、ときどき「知っているキャラ」(によく似た、ではなくもう確信犯)が、見切れるどころか「居る」。巷のSNSでも放送直後にあちこちでこの話題が上っていました。昔は「地球連邦軍МS部隊に鉄人28号がまぎれている」「バルキリーのミサイルがバドワイザーやタコチューハイ」とかありましたがそういうのはアニメーターの悪乗り。対してこちらは堂々とセルフパロディーができるフォーマット。良し悪しではなくそこに違いがあります。

ところで、「ゆるキャン△」では登場していた日産ラシーンに似せてしまったラシーンユーザーを何度か見かけましたが、「mono」ではパオが出てくる。高値になっている中古車価格がさらに跳ね上がってしまいそうな予感があったりなかったりです。さすがに大洗界隈で戦車に乗り出し、百里あたりでファントム飛ばしてしまう人はいないんですが、セルフパロディーを超えた描き手読み手の一体感が、あfろさんの漫画にはあるようです。

 

やっぱりこうなってます

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3月に「それで釣るのか!」で書いておりました、ハセガワのマットビハイクルスケールモデル・・・に限定付属されるМAТのエンブレムピンバッジ。

愚か者め、そんなことだろうと思ったよ←世間の風当たり

そうだよ釣られたんだよいーじゃんかよ!

なるほど別企画のものと比べると、前記事でコメントを入れてくれたSIDEKICKさんの言う通り「縁が黒い」(デザインの上では白)で、モールドは深くなっています。模型の方はクルマのパーツ割りとしては定番の構成です。コスモスポーツを組んでМAТ仕様の水デカールを張り付けていく方式も昔ながらです。こだわる人はエンジンフードやトランク、ドアから給油口リッドまで切り飛ばして開閉ギミック再現するんでしょうねえ。

このピンバッジはМAТの襟章のレプリカで、撮影衣装の襟元を見直すと一回りくらい小さく作られているようです。オリジナルは流星マークの尾の部分がもっと長い。それから加藤隊長以下の隊員全員が左の襟につけていますが、本来ならこちらは階級章で、部隊章は右の胸になります。後任の伊吹隊長も、隊服のストライプという識別は追加されましたが、襟元に関しては部隊章のみで左のままです。左向きデザインで小道具を造形したのが仇になってますね。胸章ならそれでいいとも思いますが。

100年の物語

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物語の始まりは最初のヒロインが生まれた1925年。その娘、孫へと時代が移り変わって、2025年、物語が大団円を迎えます。その「カムカムエブリバディ」が昨年秋から昼の再放送で流れていて、ついに最終回。(季節には「ずれ」があると思うけれど)この最終回が2025年の今、観られるという粋な演出について、たぶん沢山のファンが同じことをつぶやいたり書いたりしているんじゃないでしょうか。そのために初代のヒロインは100歳の誕生日を迎えるまでになっちゃう長寿扱いです。

乳児、子役を経て本来のヒロインへ橋渡しされることは朝ドラの一つの手法ですが、この番組では、他の登場人物の一部が代替わりしても同じ役者が演じたのに、最初のヒロインは年老いた世代として交代もやっていて(特に初めての試みではありません。役者交代は彼女だけじゃなかったし)、それ自体がドラマの伏線回収時に視聴者をかく乱するいたずらにもなっています。そういったキャスティングも面白かったけれど、やっぱりドラマは脚本なんだなあと、再放送の録画をセットするのです。

なんかわかった

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「機動戦士Gundam GQuuuuuuX 」が見慣れてきました。こんなことを言うと炎上しかねませんが結局僕らの世代は、ウルトラもライダーも戦隊も、ほぼあらゆるヒーローやらSFやらの時間軸に沿って、1960年代からずーっと浸かっているのだから、つい「なんでこれをガンダムでやらなくちゃいけないの?」とぼやいてしまうのです。でも今、この時間軸に浸かり始めた世代にだって、「彼らのためのファースト」が求められるのだろうと。

「オマージュと言えばそれっぽいけどもったいないよなあ」と思ってしまうことこそ、老害の悪いところかもしれない。DX合体セット(のガンダム)が7980円で高価だったはずが、今の若い人向けに出てくる超合金物は下手をするとそれに0が一個増えている。そんなんで良ければ、というのもなんですが、オールドタイプになってしまったニュータイプ世代としては、ネクスト・ニュータイプに世界を引き渡さなくちゃいけないと、よくわかんないけどなんかわかった気がします。

まったくひどい時代になってしまったものです。それでも「 GQuuuuuuX」をジェネシスと期待する世代はいる。素直に認めるべきお話です。だからこそ「面白いの作れなかったら罪は重いぞサンライズとカラーっ」というぼやきともう一つ、

「腹巻まいてるようにしか見えない強襲揚陸艦は勘弁ならねーっ」

以上です。

俗っぽいのが宇宙からも落ちてくる

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サンライズとカラーの「ガンダム」にちりばめられた「Ω」を独断と偏見で眺めている僕ですが、そんな折も折、円谷プロダクションも7月から始める新しいウルトラマンのPRを始めました。赤いマスクとその延長となる赤い身体は、「ウルトラマンゼアス」以来の意匠ですがそのうちパワーアップして色味は変わっていくような気がします。お馴染みの腕クロス必殺光線のほか、飛び道具となるらしい頭部のとさかも特徴のようです。

それはいいんだけどさ。こいつの名前がもう勘弁してよの

ウルトラマンオメガ

なんだか悪夢を見せられているようです。仮面ライダーにも「オーガ」とか「アマゾンΩ」てのがいたから、グランドスラムですわ。あっ、これが昨日の「1000スター当たりました」の祟りか?

オメガ、という名前を知ったのは子供の頃の原体験です。親父が腕時計のシーマスターを愛用していて、馬蹄形にも見えるΩの図形にヒントを得て我が家専用エンブレムを作ったことがありました。そのうちこのエンブレムについても書きますが、うちのBLUEらすかるΩにはまだそれが付けられていません。現存するものが2個しかなく複製も不可能なので、BLUEらすかるとぷらすBLUEに使っているうちは「待ち」にせざるを得ないのです。

どうせ俗っぽい名前なんだろうよ

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「機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-」の劇場先行版は観に行きませんでした。いやさぁ、おぢさんああいう線のロボット昔から嫌いなんですよ。でもなんでわざわざガンダムでやるのよ?と、冷えた目線しかないのです。話は跳びますが、庵野秀明さんてその昔、今の僕の友人と同じSF特撮のコミュニティにいたそうで、その友人に「既成作品の続編とかオマージュなんかだめだよ。オリジナルやりなさいよ」とのたまったとか。へー、笑っちゃうぜその逸話。

ところで遅まきにAmazonprime配信を観たらば、「オメガ・サイコミュ」という言葉が出ていました。うわ、昨年4月21日から運用しているうちのエスクード、「BLUEらすかるΩ」ですよ。2005年に、先代らすかるの最終バージョンとして「とるねーどらすかる」を命名した4年後、「劇場版マクロスF ~イツワリノウタヒメ~」に「トルネードメサイヤバルキリー」が登場したときの再現だよ。ってもそんなこと世間の知らない話ですし、「結局俗っぽいじゃないですか」と言われそうですが。

しかし第一話、第二話だけ観ていてもわからないこともありました。設定を読んでいったら、Gクアクスと呼ばれる今度の主役モビルスーツ、よりにもよって型式がg-MSΩ。第三話でデータの一部として表現されます。まったく、ファースト版風に言わせてもらえば「冗談ではないっ」な設定ですが、今回のを持ってきて「私の運がよかったのかな?」とでも言っておくべきか。まあどっちにしても、機動性ならぬ程度の水準は奴らも同じのようです。

設定資料だとたいていの表記が「Ω」なんですが、第三話に出てくるGクアクスのデータ画面では「OМEGA」になっています。これはきっとギリシア文字一文字をアルファベットで綴るとこうだよという作り手側の親切です。この綴りに使われている文字列を分解したら何か意味が現れてきたりしたら、もう笑うどころじゃないですが、なんにしても「オメガ」は欧米において「最後・後がない」「究極」の意です。うちのエスクード「BLUEらすかるΩ」は前者です。